ペンギンの背中

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水曜日と世界観

近年わたしが一番泣いた曲ってなんだろうと振り返ってみたら見事に一曲しか思い浮かばなかった話をしたい。きっと今年の初めだったと思うのだけれど、それはクリープハイプの「バンド」という曲である。

バンド

バンド

「バンド」を聴いた夜から遡ること数か月、クリープハイプの音楽に初めて触れたとき、わたしの中で史上最大級の「これじゃない感」がありました。ハイトーンボイスは好き。でもこれじゃない。トラック最初の曲「手」のAメロ時点でわたしは尾崎世界観の声が最高に苦手だと感じた。苦手だと認識すればわたしは絶対に聴かない。食べものでも人間でもとにかく苦手と思ったものには極力関わりたくない生き物である。


クリープハイプ 「二十九、三十」MUSIC VIDEO

そんなわたしがとある雨の夜に「こ、この…人の痛いところばかりを突いてくる曲はなんなんだ!」と年甲斐もなくめそめそしてしまった。あんなに苦手だと思っていた尾崎世界観に負けた瞬間。崩れるみたいに泣いたあとはそれこそ本当にこのアルバムの「世界観」が変わって、大好きになってしまった。泣きたくなったときだけじゃなくて元気なときにも聴いている。クリープハイプを初めて聴いたとき、わたしと同じように「これじゃない!」を抱いた人がいたならばアルバム「世界観」をぜひ逆から聴いて欲しいと思う。最終トラックの「バンド」から始めて欲しい。


尾崎世界観作詞・作曲FM802「栞」MV フルver.

8月の「めざましテレビ」の水曜日にだけ登場するエンタメプレゼンターが尾崎世界観に決まったらしい。わらう。たのしみ。